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熟年離婚とは?
熟年離婚とは、結婚生活が20年以上続いた夫婦が離婚することを指します。1990年代から急増しており、現在も増加傾向にあります。
熟年離婚の原因は、価値観の違いや性格の不一致など多岐にわたりますが、特に夫の定年退職を機に妻から離婚を切り出すケースが多いです。
長い結婚生活を送っている分、財産分与や年金分割などの問題でトラブルが生じることも少なくありません。
そのため、熟年離婚を考えている方は、大阪・高槻市の「高槻総合法律事務所」に一度ご相談ください。
熟年離婚の原因
価値観の違い
熟年離婚の最も一般的な原因は、価値観の違いや性格の不一致です。
結婚当初は愛し合っていた夫婦でも、金銭感覚や家事・育児への考え方、生活習慣の違いが次第に耐え難いものとなり、一緒に暮らしていくことが困難になることがあります。
特に、子どもの自立や夫の定年退職を機に、妻がこれまでの我慢から解放され、残りの人生を自分らしく過ごしたいと考え離婚を決断することが増えています。
定年退職による生活の変化
夫の定年退職をきっかけに離婚を決意する夫婦も多くいます。
夫が退職後に家にいる時間が増え、家事の負担が増したり、夫婦間の会話がなくなったりすることでストレスが溜まり、妻が離婚を望むケースがよく見られます。
子どもの自立
子どもが小さいうちは「子どものために」と離婚を避けていた夫婦も、子どもが自立した後は親としての役割が終わったと考え、自分の人生を見直し離婚に踏み切ることがあります。
介護の問題
義理の親の介護が負担となり、その中で配偶者が協力しないことに不満を抱き、離婚を選ぶ場合もあります。
また、将来的に配偶者の介護をすることを避けたいという理由で離婚を決意するケースも見受けられます。
浮気・不倫
熟年離婚の原因として、浮気や不倫も少なくありません。
最近では、SNSやスマートフォンを通じた出会いが増え、熟年層でも不倫が問題になることがあります。
長年仮面夫婦として過ごしてきたものの、子どもの自立を機に離婚を決意するケースも多く見られます。
熟年離婚を考える際に重要なポイント
離婚後の生活
離婚後は一人で生活費を賄う必要があります。
特に専業主婦だった場合、配偶者の収入がなくなるため、自身で収入を得る手段を考える必要があります。
財産分与を受けても、将来の生活を長期的に維持するのに十分でない場合が多いため、慎重に生活設計を行うことが重要です。
一人で家事をこなせるか
長年、配偶者が家事を担っていた場合、離婚後に家事を自分でこなすことが難しく感じることがあります。
離婚後の生活を現実的に考え、家事の負担や新たな生活の準備をしておく必要があります。
健康面の考慮
熟年離婚を検討する際には、将来の健康状態にも注意を払うことが大切です。
持病の悪化や介護が必要になった場合に、一人で対処する覚悟が必要です。健康面に不安がある場合は、離婚後のサポート体制をしっかり整えることを検討すべきです。
財産分与の方法
熟年離婚においては、財産分与が非常に重要です。
財産分与は婚姻中に夫婦が共同で形成した財産を公平に分ける手続きで、一般的には共有財産を2分の1ずつに分けます。
婚姻期間が長いため、財産の額が大きくなることが多く、特に退職金の分与に関して争いが生じやすいです。
退職金の扱い
退職金も財産分与の対象となることがあります。
離婚後10年以内に支給予定の退職金や、支給が確実視されている退職金は財産分与の対象となります。
すでに受け取っている退職金についても、婚姻期間中の部分は分与の対象です。
年金分割について
年金分割は、熟年離婚において非常に重要なポイントです。
婚姻中に支払った年金保険料を分割し、年金額に反映させる手続きで、特に夫が厚生年金や共済年金に加入している場合に利用可能です。
離婚後2年以内に申請することで年金分割を受けることができます。